【ピパーチ】アンチエイジングの効能が期待できる沖縄の調味料!
殆どの地域が温帯気候に属する日本にあって、沖縄は唯一の亜熱帯性気候です。その気候や本州から離れている立地の為か、沖縄では食文化を始め生活習慣や動植物に至るまで、独特な発展をしています。収穫できる農作物も独特な為、県外とはチョット違った調味料も存在します。 そこで今日は、昔から親しまれている沖縄特産の調味料「ピパーチ」についてお話したいと思います。
ピパーチって何!?
ピパーチとは、八重山諸島などで野生化しているコショウ科のツル植物です。正式名は「ヒハツモドキ」と言い、別名「ナガコショウ」とも呼ばれています。八重山地域ではおそばにかけたり、料理に使うなど昔から親しまれてきたそうです。最近では「体に良い!」ってことでテレビでも紹介され、知名度も上がっています。
メディアでは「ヒハツ」と呼ばれていることが多いようですが「ピパーチ」「ピパーツ」「ヒバーチ」「ヒバーツ」など呼び名はいくつかあります。両親が八重山出身の我が家では「ピパーチ」と呼んでいたので、ココではそう呼ばせていただきます。
ピパーチはなんでメディアで話題になったの?
2016年の秋頃でしょうか。県外の親戚から「ヒハツが欲しいんだけど」と連絡があり、あちこちのお土産品店を探しました。でもどのお店でも品切れで「今年の分はもう入って来ません」とのお話。親戚に欲しい理由を訊くと「体に良いってテレビで言ってた!」との回答でした。なんでも、血管の老化防止に役立つのだとか・・・。
なるほど、それで観光客がお土産品店のピパーチを買い占めてしまったようです。ちなみにこの時は、地元の人しか来ない近所のスーパーでピパーチをゲットしました。(スーパーでは何事もなかったように、普通に陳列されていました。)
ピパーチにはこんな効能が!
そんなこんなで一時期品薄状態だったピパーチですが、一体どんな風に体に良いのでしょうか?
アンチエイジング効果がある!?
ピパーチの効果で必ず耳にするのが「血管を若返らせる作用がある」ということ。体内にある血管の約99%を占めているのが毛細血管なのですが、歳を重ねるごとに壁を覆う細胞が剥がれ、しなやかさを失ってしまうのだそうです。そのままにしておくと剥がれた部分から栄養分が漏れてしまい、お肌が衰える原因になってしまいます。
ピパーチには毛細血管の壁細胞を剥がれにくくする効果があると言われ、漢方やアーユルヴェーダの薬草としても使われているのだそうです。
冷え性に効く!?
血管を丈夫にする効果が期待できるピパーチは、血行不良などの悩みも解消してくれるようです。女性に多い体質の悩みと言えば「冷え」ですが、ピパーチは冷え性改善にもおススメです。 最近の研究では毛細血管の拡張効果だけでなく、皮膚表面温度を上昇させる働きも確認されているそうです。
免疫力が上がる!?
血管が丈夫になり血流が改善されると、代謝機能もアップしてきます。代謝が良くなると免疫力アップにもつながるので、風邪やインフルエンザの予防としてピパーチを積極的に摂る方もいるようです。
一説によると、ピパーチを摂取すると新陳代謝が良くなり、ダイエット効率もアップするのだとか・・・。
ピパーチってどんな味?
メディアやネットで「ピパーチ」を検索すると、殆どの場合「沖縄の胡椒」と説明されます。では、一般的な胡椒と味は同じなのでしょうか?
やや薬っぽい!?
ピパーチの瓶を開けて、匂いを嗅いでみます。一般的な胡椒のようなスパイシーさは無く、ほんのり甘いお薬のような香りです(っていうか漢方薬です)。
そのまま舐めてみても、やはりそんなに辛くはないです。甘みのないシナモンと言ったところでしょうか・・・。
試しに卵焼きや唐揚げにも掛けてみましたが、そんなにピリピリする感じはありません。でも、程好いスパイシーさと香りが口に広がり、確かにおそばに合いそう。八重山そばのマストアイテムとして、広く愛されているのも納得です!
おススメの食べ方ってあるの!?
個人的なおススメですが、紅茶に入れて飲む方法があります。私の場合、ジンジャーティーが体を温めるのと同じイメージで飲み始めました。作り方は、暖かい紅茶にピパーチをお好みの量ふりかけるだけ!
初めは紅茶の温度で温まり、だんだんとピパーチの効果で温まってくる。そんな感じです。ピパーチは食材の味を邪魔しないので、ハーブティーが苦手な方でも多分、大丈夫・・・かな?
まとめ
沖縄の伝統的なスパイスであるピパーチですが、実はその存在を知ったのはほんの数年前です。竹富島へ旅行に行ったとき、牛車の運転手さんに教えてもらいました(しかも県外から移住してきた方でした・・・)。その時は、ただ「島の胡椒」としか認識していなかったのですが、調べてみるとこんなに体に良い食べ物なんですよね!
以前は長寿県として知られた沖縄。私たちが気付いていないだけで、外から見れば価値のあるものが沢山あるんだ!と気付かされた出来事でした。