沖縄にRC(鉄筋コンクリート)が根付いた理由と現代の木造

沖縄の木造住宅といえば赤瓦の屋根にシーサーがイメージされると思いますが、現在はその様な木造住宅はかなり少なくなりました。

その理由として、時は第二次世界大戦までさかのぼります。沖縄はこの大戦で壊滅的な被害を受け、元々あった多くの木造住宅だけでなく山林が消失してしまい、木材が簡単に手に入らなり、さらに職人不足になりました。

そして戦争が終わり、復興にあたり廃材などを集めてつくる住居も建てられましたがシロアリの被害をうけることになります。またこの時期に大型の台風も重なり、アメリカ軍施設も大きな被害を受けたため、米軍は施設の「鉄筋コンクリート化」を行います。

このアメリカの国策が沖縄の鉄筋コンクリート建築普及の重要な要因になりました。

木造からRC(鉄筋コンクリート)へ

そして琉球政府は、本格的にコンクリート建築を推進していきます。

学校や郵便局などもコンクリート化が進み沖縄の建物はコンクリートが主体となっていきます。

さらに、木造よりも返済期間が長くなる代わりに融資額が多くなる融資政策も始まります。この政策もあり、コンクリート化が急速に進む大きなきっかけとなりました。

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つまり、台風やシロアリ被害を受けて「木造は台風やシロアリに弱い」というイメージが現代でも残っていることや、米軍が鉄筋コンクリート建築の技術を持ち込み、当時の琉球政府がそれを強く推進したことが、「沖縄で鉄筋コンクリート住宅が根付いた理由」でしょうか。

次は「現代の木造はどう変わっているのか」、「対策はバッチリなのか」をご説明していきたいと思います。

今、木造がどんどん増えている理由

ではなぜここ数年で沖縄に木造住宅が増えてきているのか、現在の木造住宅の特徴を見ていきましょう。

現在の木造住宅はこれまでの台風や白アリ被害に対して万全な対策を施しており、沖縄でも耐えられる構造になっています。まず、白アリの対策として建物の基礎部分が、布基礎からベタ基礎になっており地面からの白アリ対策を行っています。

白アリ対策 基礎部分の違い

布基礎の画像

布基礎とは1階の壁や柱の部分だけに基礎コンクリートを配置することです。

床下に湿気がこもりやすいという難点もあります。

ベタ基礎の画像

比べて、ベタ基礎は建物部分全てがコンクリートになっているため、地面から白アリが侵入してくる可能性はほぼ無いと言っていいでしょう。

その他にも使っている木材は防虫、防蟻処理を施し、白アリが好まない木(ベイヒバ)を使用したりしています。また、白アリに対しての保証を設けるなどの対策をとっています。

台風対策

まず、現代の木造住宅は戦後の木造住宅とは比較にならないほど強度が増しています。

具体的には基礎部分と木材を繋ぐ金具、梁や柱を繋ぐ金具も改良されていますので、屋根が飛ぶ、倒壊するということはまずありません。また、当然台風に耐える強度も計算されて設計されているので、イメージとは違い、強度に心配はないのです。

また、建売業者や、ハウスメーカーでは住宅性能評価センターという第三者企業が検査を実施し、国土交通省から「住宅性能評価」(耐風等級、耐震等級など)を取得している業者もあります。

金具の画像

百聞は一見に如かず

このように、木造の弱いとされていた部分が改良されていて、沖縄でも問題ないことが証明され、主流になっていたコンクリートよりも価格が安いことなどから今沖縄では、注目を集めています。

今までコンクリートのみで探してきた方や、木造に興味がある方、当社では物件説明会を行っており、木造の知識が豊富なスタッフがご対応させて頂きます。

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