沖縄の特殊事情【車の錆】対策はしていますか?

日本で公共交通機関と言えば、JRや私鉄などの鉄軌道が挙げられます。全国各地、たくさんの列車が活躍していますよね!ご存知の方もいると思いますが、全国で当たり前に利用されている鉄軌道が、ここ沖縄には長らく存在しませんでした。現在は平成15年に開業した沖縄都市モノレール(通称:ゆいレール)が唯一の鉄軌道として活躍しています。

とは言え、ゆいレールは那覇市内を走る2両編成の小規模なもので、殆どの県民は自家用車を利用して移動しています。レンタカーを利用した観光客が「車の多さに驚いた」と言うのもよく聞く話です。

そんな車社会の沖縄には、沖縄ならではの特殊事情がちょいちょい存在します。その中でも気を付けて欲しいのが車の「サビ」です。そこで、沖縄ならではの「塩害」についてお話したいと思います。

沖縄は潮風は錆を連れてくる


ちょっと大袈裟ですが、小さな島である沖縄はどこにいても潮風に吹かれています。鉄製のモノはもちろん、ありとあらゆるモノが塩害の脅威と戦っています。

建物も影響を受ける

沖縄では、コンクリートで作られる新築戸建てが約8割にも上るといわれています。硬くて頑丈なイメージのあるコンクリートですが、メンテナンスが行き届いていないとヒビが入り、そこからしみ込んだ塩分が中の鉄筋や木材部分を腐食させることがあります。場合によっては建物全体が痛んでしまう事もあるので「コンクリート=安心」と侮ってはいけません。

エアコンの室外機

一年のうち6か月以上海水浴が楽しめる沖縄では、エアコン(特に冷房)が必需品です。金属製でありながら家の外に置く室外機は、塩害の影響を特に受けやすい家電品です。その為メーカーでは「沖縄仕様」のサビにくい室外機を販売していますが、完全にガードするのは難しいようです。

自動車

冒頭でもお話ししましたが、沖縄は車社会です。一人一台自動車を所有する家庭も珍しくなく、県民にとって大切な存在です。でも車もやはり鉄の塊。潮風に吹かれれば、それだけサビも出やすくなります。そこで頼りになるのがサビ止めの施工です。

沖縄の自動車は必ず錆対策をして販売する


以前聞いた話ですが、県外で中古車を売却する時、ドアのヒンジなどにサビ止めが塗られていると「事故車じゃないか?」と疑われるのだそうです。「修理箇所を隠すためにグリスを塗っている」と思われるのだとか・・・。 しかし沖縄では、販売した自動車を納車する際に必ず錆止めを施します。ドアのヒンジはもちろん、車体の下回りなど結合部分を中心に施工されているようです。

県外からの移住者の方が「不必要なサビ止めを施工された」と、販売店に不信感を持つこともあるようですが、沖縄では「車のサビ止め」はマストだとご理解ください!

県外からお引っ越してきた車にも錆止め処理を!

先程「納車時にサビ止めをする」とお話ししましたが、県外からお引越ししてきた車には後からサビ止めを施工することもできます。では、どこで頼めば良いでしょうか?

近くの自動車販売店に相談してみる

自動車販売をしているお店はサビ止めの業者さんともお付き合いがあるので、お願いすれば紹介してもらえる可能性が高いです。但し紹介料が上乗せされる場合が多いので、何店舗かでお値段を比較した方がいいかもしれません。

自分で業者を探す

沖縄県内には車のサビ止めを専門に行っている業者がいくつもありますので、インターネットで検索すればご自身で見つけつことも難しくはありません。「既に持っている車のサビ止めを販売店にお願いするのは気が引ける」なんて方もいると思いますので、ネットを使ってご自身で探されるものいいかもしれません。

まとめ

知らない土地へ移り住むとき、実際に住み始めてから「そうだったのかぁ?」と気付くことも多いもので、沖縄の塩害もその一つです。「海の近くで暮らしたい!」そんな理想を求めて移住してきたのに、予期せぬ海の影響でがっかりされてしまってはもったいないです。車のサビもそうですが、お住まいになる住宅も、身の回りの生活用品も「塩害に強い」に越したことはありません。地元で暮らす私達だからこそ分かる事があります。県外の方にもお役に立つ情報を発信していきたいものです。

塩害についてもっと知りたい方は、コチラも読んでみてください!

『沖縄の木造住宅『塩害』について〜島であるが故に悩まされる潮の被害〜』

『身近な道具で愛車のお掃除【その1 外側《前編》】:沖縄の潮風から愛車を守ろう!』